はじめに
今日も会社に行くのが嫌だな…。月曜日の朝になると憂鬱だ…。もう会社を辞めようかな…。
働き方改革への関心が高まっていますが、その一方で
もう仕事を辞めたい。限界だ・・・。
この仕事、つまらないな・・・。
と感じている方も少なくないのではないでしょうか?
それは『 仕事がつまらない君へ 』(小林英二/著)の著者も同じだったそうです。
社会人になりたての数年間は、「もう仕事を辞めよう」という思いを何度も繰り返してきたと言います。
本書は、仕事がつまらなくなったとき、どうすれば充実した人生を送れるのか、著者自身の経験を軸に書かれています。
きょうは本書で提言している「仕事をやりがいのあるものにする思考」の中から2つを紹介してみたいと思います。
著者紹介
小林 英二(こばやし えいじ)ベンチャーマネジメント代表、中間法人EKA代表社員。株式会社コラボ・ジャパン監査役。
1987年西南学院大学卒業後、経営コンサルティング会社に入社。
1994年中小企業に特化した経営コンサルティングを行うためにベンチャーマネジメントを設立し、現在に至る。
研修・指導を行ってきた中小企業は300社を超える。
学んだこと
- 「飽きない工夫」は全ての人の永遠のテーマ
- 伝説の下足番(げそくばん)になれ
「飽きない工夫」は全ての人の永遠のテーマ
毎日 ずっと同じ仕事ばかり。もう飽きてきた…。
同じ仕事をずっと続けていると、このように仕事に「飽き」を感じることもあると思います。著者は、
成功者でさえ仕事がつまらないときがある
p.16より
といいます。
仕事がつまらないと感じるのは新入社員だけではありません。
中堅社員以上になると、「あの人ならこのレベルまでやってくれる」という期待値も上がってきます。
そのため、同じレベルの仕事をし続けたところで、周囲から涙を流して感謝されるような事はありません。
その結果、仕事への情熱が湧かなくなってしまうのです。
では、どうやって「飽きない仕事」にしていけばいいのでしょうか?
ここで著者は、
常に、「相手が期待している以上の事をやってあげること」
p.134より
が重要だと言います。
たとえば、「自分を認めてくれない上司。どうやったら相手に”ありがとう”を言わせられるか?」
このように考えてみると、仕事において色々な工夫が思い浮かんできそうです。
相手が喜ぶかを常に考えて行動していくことが、飽きない工夫の第一歩なのですね。
伝説の下足番(げそくばん)になれ
客のはきものの出し入れを仕事とする人。日本家屋では座敷に上がるのにはきものを脱がなければならないため,大勢の人が集る場所で必要とされた。
下足番(げそくばん)とは-コトバンク
誰でもできる雑用ばかりだ。もっと重要な仕事をやらせて欲しい。
と感じることはありませんか?
著者は「雑用係は最高のポジション」と言います。なぜなら、雑用係は自分がやりたいことを何でも勉強できるから。
雑用という仕事のポジションは、プラスに捉えると色々な部署で多くの事を学べるチャンス。
どんな環境の仕事でも「つまらない仕事の時間」と腐るのではなく、「自分を成長させる最高の時間」にシフトチェンジしたいものです。
東宝グループ創業者の小林一三さんの名言も紹介されています。
「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。」
小林一三(阪急・東宝グループ創業者)
まずは目の前の仕事で期待以上の成果を出すことが大切なのですね。
私は本書を読んで、どのような仕事でも次の3ステップを意識して取り組むようになりました。
- 本書から学んだ3つのステップ
-
- 目の前の仕事を全力でやり遂げ、周囲の期待以上の成果を出す
- その業務で伝説と言われる圧倒的なレベルを手に入れる
- もう、誰もあなたを放っておかない
周囲に「感動」や「驚き」を与えられるかどうか、ここをターゲットにしていきたいと思います。
黒澤明監督の映画「生きる」とは
書籍の中で、黒澤明監督の「生きる」という映画が紹介されています。
1952年(昭和27年)に公開された白黒の映画なのだ!
余命数か月と診断された主人公が、残された人生を必死に生きていくストーリー。
ある日突然に余命宣告されて、残された時間に焦ることは、できれば避けたいものです。1日1日を後悔せずに生きたいですね。
この映画は、現代でも通じるテーマだと感じました。
【生きる(プレビュー)|Youtube】
【生きる(映画)|フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
おわりに
この本は、若いビジネスマン向けに書かれています。
しかし、読み終えてみると、幅広い年齢層に突き刺さる要素がたくさん在ると感じます。
毎日の仕事に費やす8時間。それは人生で活動している時間の3分の2に及びます。
イヤイヤ仕事をするのも、楽しみながら人生を送るのも、自分の思考次第。
仕事がつまらない、仕事を辞めたいなと感じている方は、本書を参考にしてみてはいかがでしょうか?